46年ぶりのサウジアラビア国王の来日目的とは

46年ぶりのサウジ国王来日の目的とは

今月15日(2017年3月15日)に期限切れになったはずの米国債務上限問題に関するメディア報道が全くなされず、逆にFRBからは利上げの発表がありました。

実はこの日、重要な出来事がさらに2つもありました。

一つはオランダ国政選挙。

結果としては、【一流紙『The Economist』が暗示する2017年】でも書いたオランダのウィルダース党首率いる右派は、第一党にはなれなかったものの第二党へ躍進しました。

そしてもう一つは、サウジアラビアのサルマン国王が日本を訪れたことです。

実にサウジアラビアの国王が来日するのは46年ぶり、ただ事ではありません。

いったい世界では何が起こっているのでしょう。

 

前回の国王来日では、世界金融制度が転換した

前回1971年5月20日のサウジアラビア・ファイサル前国王が来日した後、何が起きたか・・・。

その82日後の8月15日に、世界の金融制度に大きな転換が行われました。

大戦後長らく続いてきた『アメリカのドルを基軸とした固定為替相場制』であるブレトン・ウッズ体制が終結し、現在の『変動相場制』に移行したのです。

その後はパパブッシュ政権時に湾岸戦争、子ブッシュ時代にイラク戦争が引き起こされたように、米ドル体制は石油が最重要なポジションを占めました。

現在も続くドル覇権は石油に裏づけられたものであり、中東産油国が原油輸出代金を米ドルで決済することが石油ードル体制の源泉です。

そして、その産油国の中心こそがサウジアラビア。

前回サウジアラビア国王が来日した目的がブレトン・ウッズ体制の終焉に向けての打合せだったとしたら・・・。

今回の来日も、『世界の金融体制を変更するための打合せ』と見ることができます。

 

 

金融体制の変更とは中央銀行制度の終焉か

歴史は繰り返すならば、来日82日後の1971年8月15日に、当時のニクソン大統領が

『ドル紙幣と金との兌換一時停止を宣言して、ブレトン・ウッズ体制の終結を告げた』

ように、トランプ大統領が

米国債の債務不履行を宣言して、FRB連邦準備制度体制の終結を告げた

となるのでしょうか。

さすがにそれは希望的観測すぎで、あり得なさすぎる観測でしょうか。

前者のブレトン・ウッズ体制の終焉は、世界経済を統率するエスタブリッシュメンツ達の意向であり、FRB廃止は彼らの利権を崩壊させ、アメリカ国民の手に経済及び生活を取り戻すもので、正反対の意向でしょうから。

 

財政破綻もEU崩壊も織り込み済み

彼らはとてつもなく優秀です。

ゴールドマンサックスのTOPだったりノーベル経済学賞を取るレベルの人達ですから。

各国の中央銀行、その上にあるインターナショナル・セントラルバンク、さらにその上にあるセントラルバンク・オブ・セントラルバンク、そしてその上にある・・・のピラミッド構造はあまりに強大かつ強力なもの。

エコノミスト誌の記事にも書かれてますが、トランプ大統領もオランダのウィルダース党首も5月に大統領選挙を控えるフランスのルペン党首も折り込み済み。

フランスのEU離脱によるEU崩壊やアメリカのFRB廃止をも利用して、世界統一通貨を達成させる、なんてことなど初歩の戦略の一つでしょう。

人々の自由の為、人間らしい生活を送るために、情報収集を続ける必要があります。

 

 

 

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