【映画脚本】日本を開国させた男/日米和親・修好通商条約締結物語 人物表・あらすじ

【映画脚本】日本を開国させた男/日米和親・修好通商条約締結物語

人物表

松平伊賀守忠優(39)老中席次4位・上田藩主
阿部伊勢守正弘(33)老中首座
牧野忠雅(54)次席老中
松平乗全(58)老中席次3位
井戸覚弘(47)長崎奉行・忠優側近
石河政平(49)勘定奉行・忠優側近
マシュー・ペリー(59)米国艦隊司令
徳川斉昭(60)水戸御老公・一橋派
松平慶永(30)越前藩主・一橋派
井伊直弼(38)彦根藩主・紀州派
高松候(50)高松藩主・紀州派
徳川家定(30)第13代将軍
本郷泰固(50)将軍御側衆
長野主膳(42)彦根藩家臣
三千(28)忠優正室
八木剛介(44)上田藩士
堀田正睦(50)阿部の後の老中首座
井上清直(46)外国奉行
岩瀬忠震(38)外国奉行
ハリス(53)アメリカ領事
島津斉彬(51)薩摩藩主・一橋派
篤姫(24)将軍家定夫人・斉彬の娘
幾島(44)篤姫側役
滝山(39)大奥年寄・紀州派
孝明帝(27)第百二十一代天皇
九条尚忠(60)現関白
鷹司政通(63)太閤・前関白
中居屋重兵衛(38)真田出身商人
中居屋重右衛門(39)上田出身商人
ケズウィック(30)英国商人
ハーバー(41)英国商人
波松(35)英国企業代理人

 

あらすじ

幕末。江戸湾に侵入したペリー艦隊に対し周到に準備していた二人の男がいた。

一人は時の老中首座・阿部正弘、そしてもう一人が老中・松平伊賀守忠優。

攘夷をしない弱腰を非難する徳川斉昭ら水戸派、鎖国祖法を破った事を糾弾する井伊直弼ら溜間派に対し、避難港の開港という形でアメリカとの交渉を処理しようとする阿部ら幕閣。

だが忠優は一人、交易開始を主張する。

それは老中陣でさえ到底理解できるものでなかったが、阿部は日米和親条約の条文に交易という文言は使わないまでもその道筋をつける。

その後、阿部を失脚させる直弼の陰謀が発生。

唯一防げる将軍家定はうつけを思わせる奇行を繰り返し、忠優を老中首座へ誘うが忠優は阿部の残留を訴える。

地元上田に戻っていた忠優に阿部の訃報が届く。

それにより2年前に老中を辞め生糸輸出の準備を進めていた忠優が堀田首座に次ぐ次席老中として復帰。

早速アメリカとの本格的な通商条約締結に向けて動き、米の対象品目除外やアヘンの全面禁止、武器は幕府のみが購入等次々と交渉妥結。

ついに関税を20%に設定する事に成功し、さらに神奈川を開港地として商いの中心を関西から関東に移す事で財政再建を目指す。

忠優が一心に願った事、それは自身が体験した大飢饉を回避するには交易を振興するのが唯一の道だという強い信念からだったのだ。

しかしまたも陰謀が立ち塞がる。

京を巻き込んだ水戸派と溜間派の暗躍で条約締結が暗礁に。

狼狽した堀田首座は水戸派の越前慶永を大老に推挙するも翌日大老に就任したのは直弼。

政策変更を防ぐため忠優が条約調印を条件に前夜直弼に大老就任を申し入れたのだった。

渋る直弼の「やむを得ない場合は仕方ない」との言質で日米修好通商条約を締結する。

こうして日米和親・修好通商両条約を有利に締結した忠優だったが締結2日後、登城禁止に追い込まれる。

15日後には家定が崩御。

横浜開港により忠優が準備した中居屋が生糸の巨額取引を成立させると忠優は死去する。

7年後関税が5%へと変更された修好通商条約は長く不平等条約と言われるが、忠優の遺訓「交易は世界の通道なり」は今でも輝き続ける。

 

参考文献

松平忠固・赤松小三郎 / 上田市立博物館

ペリー艦隊日本遠征記 / Com.M.C.Perry

幕末外交と開国 / 加藤祐三

開国への布石 評伝・老中首座阿部正弘 / 土井良三

幕末五人の外国奉行 開国を実現させた武士 / 土井良三

あらしの江戸城 / 猪坂直一

幕末明治の国際市場と日本 / 西川武臣

 

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